技術(5類)

藤森照信×山口晃日本建築集中講義 井塚章文の本棚

藤森照信×山口晃日本建築集中講義

3ヶ月で4版とは驚いた。やはり著者が人気者だからか。藤森照信は最近読んだ記憶がないが動向は知っているつもりだ。山口晃は「ヘンな日本美術史」を読んだばかりだ。内容だがとても緩い。各地の名建築?の訪問記なのだが同行の編集者や訪問先のガイドをあげつらうのがお約束みたいでいいのかなあと思ってしまう。いろいろ…
レベル7 井塚章文の本棚

レベル7

評判になった東京新聞の原発報道の書籍化。この程度で評判になったのは他の新聞がダメだったということ。確かに調査報道ではあるがつっこみはない。一般紙(ローカル紙だが)の限界だろう。…
世間遺産放浪記 俗世間篇 井塚章文の本棚

世間遺産放浪記 俗世間篇

庶民の土木や建築の仕事を記録する写真集。文章がいい。とてもゆるい本だが内容が内容なので合っている。著者は鏝絵の写真集を発表していてこの本にも幾つも出てくる。芸術の範疇に入らない職人仕事だが立派に装飾美術である。既に消滅したもの、ほとんど朽ち果てているものも多く世間遺産として保存を考えてほしいものもあ…
日比谷公園 井塚章文の本棚

日比谷公園

少しは縁があるので読むことにした本だが大変面白かった。単なる一公園のガイドブックではなかった。一〇〇年の歴史ある日比谷公園は、明治の西洋受容の産物だったが、決してつまらぬ外国の公園のコピーではなかった。 著者は幕の内弁当だといい、公園に要求されるのは多様な利用者の満足だという。そして凄いのが維持管理…
余部鉄橋物語 井塚章文の本棚

余部鉄橋物語

1932年生まれの田村喜子の書き下ろし作品。出版社(新潮社)はノンフィクション・ノベルというが、ノベルは余計だと思う。著者は「京都インクライン物語」で有名な土木分野を得意とするめずらしい作家である。余部鉄橋のあるのは山陰本線で住所は兵庫県香美町だが著者のホームグランドの京都が始発駅となっているから詳…
伊勢神宮 魅惑の日本建築 井塚章文の本棚

伊勢神宮 魅惑の日本建築

期待した内容とはちがったがこれはこれなりにおもしくはあった。伊勢神宮の本ではない。日本の古代建築はどのようなものだったかという建築学史についてかかれた本である。なお筆者はかなよみでは漢字を使用しないで文章をかいているのでそれにあわせてみた。 神明造とよばれる伊勢神宮の様式が日本古代の住居のたてかただ…
アンティキテラ古代ギリシアのコンピュータ 井塚章文の本棚

アンティキテラ古代ギリシアのコンピュータ

オーパーツの話しかと思ったらちゃんとした技術史の本であった。100年前ギリシアの沈没船から金属の歯車で構成された機器が発見された。紀元前に制作されたそれは機械式の置き時計のようだった。謎はX線、X線断層写真、CT断層写真というように技術の進歩に応じて少しずつ解明されていった。決して宇宙人が作ったもの…
自然に学ぶ粋なテクノロジー なぜカタツムリの殻は汚れないのか (DOJIN選書22) 井塚章文の本棚

自然に学ぶ粋なテクノロジー なぜカタツムリの殻は汚れないのか (DOJIN選書22)

タイトルからバイオテクノロジー関係の本かと思ったらそれはそうなのだがむしろ環境対策の思想書と呼ぶべき内容だった。名付けてネイチャーテクノロジーという。人間という存在自体が環境に対する負荷だとしてなるたけ自然の持つ持続可能な仕組みを取り入れようという本である。そして具体例が江戸時代というわけで「粋」な…
世界を制した「日本的技術発想」 (ブルーバックス) 井塚章文の本棚

世界を制した「日本的技術発想」 (ブルーバックス)

正月は重たい本ばかり読んできた。今年ほど充実した読書体験をした正月は過去になかった。そんな中いわば平和な本がこれである。内容は盛り沢山。青色発光ダイオード、アシモ、インクジェットプリンター、ウォークマン、ウォシュレット、液晶、カーナビゲーション、カーボンナノチューブ、クオーツ式ウォッチ、携帯電話。索…
たばこパッケージクロニクル―ポケットの中の“アート”と戦後日本の軌跡 井塚章文の本棚

たばこパッケージクロニクル―ポケットの中の“アート”と戦後日本の軌跡

たばこのパッケージを紹介したビジュアルな本。デザインの歴史としては美術のジャンルなのだが40年たばこを吸い続けている私にとっては自分史のようなものだった。ちゃんと日本の戦後史の簡潔かつ十分な年表もあり資料的価値がある。実態はJTの社史なのによくぞ出版された、私の場合でいうと図書館が購入したことに驚く…
パソコンは日本語をどう変えたか (ブルーバックス) 井塚章文の本棚

パソコンは日本語をどう変えたか (ブルーバックス)

何度か日本語入力に関する本は出ていると思う。日本語の「問題」と情報科学の関係は日本固有の興味深いテーマである。本書は「日本語処理の技術史」というサブタイトルにあるように通史になっている。 大きくはコンピュータの発達で日本語が使えるように、そして漢字変換、プリンターの進歩という、いわば情報科学の話と文…
磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ 井塚章文の本棚

磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ

面白い本だ。91年に新宿に出来た都庁の設計コンペの経緯を書いた本なのだがこんなテーマで一般向けの本が書けると思った著者はエライ。40歳前の著者は大学の建築科卒の大宅壮一賞受賞作家で文藝春秋という大出版社から刊行された本書は世界的な建築家磯崎新の評伝かつ日本の近代建築の歴史をもテーマとしている。悪役は…
日本ロボット戦争記1939‐1945 井塚章文の本棚

日本ロボット戦争記1939‐1945

1993年の「日本ロボット創世記」の続編(とは言ってもこのときには予定していなかったそうだ)「戦争記」は1939から45年の約7年間というわずかな時期を対象としているのだが著者のロボットに関するものならなんでもという姿勢ゆえ大判で約450pという堂々たる作品である。さて時期が時期だけに欧米の兵器への…
日本ロボット創世紀 1920~1938 井塚章文の本棚

日本ロボット創世紀 1920~1938

今年の夏に「日本ロボット戦争記」という本が出版された。しかしわが町の図書館にはこの本が所蔵されておらず代わりに同じ著者の93年に出版された「日本ロボット創世記」があったので読んでみたのである。実は「戦争記」は「創世記」の続編でカバーしているのは「創世記」が1920から38年の約20年間であり「戦争記…