すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

紙の本が亡びるとき?

「書物の変」に続いて書物の行方を考えた本というタイトルでありながら「変」が芸術評論だったのに対し今回の本は文芸評論が内容である。扱っているのは太宰治から大江健三郎まで、しかし一番面白かったのは「変」と同じく滅びようとしている活字をめぐっての話だった。『群像』が活版印刷をやめるという号に掲載された(なんと昨年の12月号)ルポのような作品。「変」でちらっと言及された「銀河鉄道の夜」の印刷所のシーンの活版印刷まである。私は高校で活版印刷の現場を体験しフリーター時代は写植印刷の現場をそして現在の会社ではDTPというよりコンピュータ製版印刷で本を編集したので感慨深いのだ。