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アマテラス―最高神の知られざる秘史 (学研新書)

天照大神として知られるアマテラスの実像に迫る本。ただどこまで学問的に正確かは不明。そもそも伊勢神宮という存在が謎だ。なぜ伊勢なのか。想像するに都からもっとも離れた場所かつ太陽信仰とのかかわりがあったのではないだろうか。関東でいえば茨城(常陸)の意味に近いか。また熊野が黄泉の国といわれるのに対して伊勢が太陽神アマテラスにふさわしいと思える。さて皇祖神とされるアマテラスと天皇の関係は単純ではないという。なんと伊勢神宮に天皇が参拝するようになったのは明治以降だという。我が家の表札は式年遷宮の古材を使用しているらしいが庶民に伊勢信仰が広まったのは江戸時代からだろう。そしてそれはなにも伊勢の専売ではなかった。話を元に戻すとどうも天皇と伊勢の関係は複雑でそれがこの本のメインテーマになっている。伊勢神宮と朝廷の緊張関係といってもいい。仲が悪いのだ。しかしそれだったら朝廷がアマテラスを伊勢からとりあげてしまえばいいわけでそれができなかった理由があったのだろう。いわば密約だ。例えば国を譲り受けたとか。出雲の場合は完全にそうだが伊勢の場合は婿養子のようなケースが考えられるか。まあ妄想はともかく昔なら東日本大震災は天皇の出番だろう。なにしろ都知事によると天罰だから。それにしても時代は関東大震災の頃と似てきていて不気味だ。