すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

木曜日を左に曲がる

「階段を駆け上がる」の刊行が昨年の7月30日そしてこの本は今年の同じ日だった。それがどうしたか、実は表題作が「ひょっとしたら、昨年の今日」初めて出会った二人が電車に乗り合わせたところから始まる話なのだ。最後に表題作を置いた短篇集の7作品は登場人物の名前は違うがよく似た女と男が登場する。連作といっていい。
「あとがきに短編小説の作り方を解説していて実際、最初の「 階段を駆け上がっていった」は「クリエイティブ・ライティング」のために書かれたそうだ。」と前作のときに書いたが今回も基本は同じ、まあ同じ登場人物で7種類の書き方をしてみましたといったところか。表題作以外は「アイス・キャンディに西瓜そしてココア」「追憶の紙焼き」「髪はいつもうしろに束ねる」「万能のティー・スプーン」「鯛焼きの孤独」「赤いスカートの一昨日」