すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

新参者

ホンスミ再開、第1回投稿はこれにしようと決めていました。刊行以来3年半経過した作品。しかしそもそもこの作品雑誌掲載は2004年から2009年とそのまま執筆時期だとすると5年かかっている。少しぐらい待ってもいいではないか。

もしも最初は短篇でしかなかったのをまとまった長篇にしたのだとしたら東野圭吾の構成力は凄い。ちょっと宮部みゆきを思わせる下町が舞台の人情ものだが科学的もしくは理論的な味は宮部みゆきとは違う。加賀恭一郎シリーズ。

「麒麟の翼」が続編に当たると思うのだが本を読む前に映画化されてそれをテレビで見てしまった。別の作品の原作と映画を比べるというのはどうかと思うのだが両者の舞台である日本橋界隈の描き方が映画では日本橋というのは実は下町であるということがわからなかった。私にしても小林信彦作品等でぼんやりそう思うだけで現代でもその情緒が残っているのは「新参者」を読んで驚いたのだった。