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相変わらず使いにくい電子書籍ストア(SONY Reader編)

sonyreader

 さてさて、僕が電子書籍を利用するようになって、半年余りが過ぎました。手持ちの端末は、SONY ReaderとKindle Fire HD、そしてiPhone/iPad(初代)です。E Inkを使ったReaderは活字本、モニター解像度の高いKindleはコミックという具合に使い分けています。また、外出先での時間つぶしにはiPhone、もっと大きな画面で楽しみたいなと思ったらiPadという使い方もしています。ですから、どの端末もそれなりに重宝しています。プロダクトとしての「電子書籍端末」は、機能的にもほぼ完成形にあるといってよいでしょうね。

「電子書籍が台頭すると、紙の本が売れなくなる」なんて話も(依然として)よく耳にします。でも、僕の場合はまったく当てはまりません。紙の本も従来通り購入しています。ですから書籍代はむしろ増えてます。困りました(爆)

 ですが電子書籍ストアって、相変わらず使いにくいと思いませんか? 僕は思っています(笑) というわけで、半年ほど利用してみた段階での各ストア(といっても僕の場合は、SONYとamazonということになりますが)の印象をつづってみたいと思います。

■SONY「Reader Store」

1)新着本が探しにくい

「Reader Store」の場合、基本的に毎週金曜日に新着本の更新がなされます。だいたい金曜日の朝10時ぐらいに「入荷リスト」が更新されます。ただしこれはタイトルがずらりと一覧になっているだけのモノ。書籍だとだいたい毎週300冊ぐらい更新されるわけですけども、この中から自分の好きな本を探すというのは難しいです。目が痛くなります。

 次に、正午ぐらいにようやく「新着」カテゴリに、入荷された書籍が反映されるようになります。でもこちらもカテゴリわけがとてもザックリです。「書籍」で絞り込むことはできますけども、表示されるのはハードカバー、新書、文庫といった判型の違う書籍がごちゃごちゃに並びます。ジャンルも、純文学、ラノベ、ノンフィクション、実用書などが混在しています。いちおう階層を辿っていくことはできます。例えば「書籍>小説>ライトノベル」という具合です。ですがすべてのジャンルについて階層を辿っていくことを繰り返すというのは、とても非効率です。別のジャンルの本を探そうと思うと、また一から辿り直さないといけません。

 では結局僕はどうしているか?――「新着」カテゴリを「書籍」で絞り込んで、そこから一ページずつ新着本を確認していっています。一ページに32冊表示されますから、10ページぐらいをすべて見ていく。300冊程度だと、これが一番早い。でも正直、面倒くさいです。

2)PCがないと使えない

 僕がいちばん問題だと思うのは、これでは「Reader」から直接購入しにくいという点です。「Reader」はネット接続可能ですから、「Reader Store」に直接アクセスして購入することは可能です。ですが、新着本を探す手間が上記のようにとても非効率的です。E Ink画面でのブラウジングは、画面遷移が非常にもったりしていますので、全部の新着本を確認するまでにものすごい手間と時間がかかります。ちなみに「Reader」から新着本を確認しようとすると、60ページあまりも画面遷移しなくてはなりません。

 ですから僕は、「Reader」から直接購入するということはしていません。PCですべての新着書籍(コミック除く)の確認を行って、気になった本を片端からキープリストに追加(キープリストの上限も100冊というのは少なすぎると思います)していきます。そののち、キープリストを眺めながら購入する本を決めます。購入もPCから行います。ですから「Reader」をネット接続するのは、購入した本をダウンロードするときだけです。

 現実的に見て「Reader」の場合、PCからしか目的の本を探せません。つまり、PCがないと使えない端末になってしまっています。これはストアを改善すれば解決する問題のはずです。ですが、今のところ改善される気配はありません。

3)週一回しか新着本が入荷しない書店などあり得るのか?

 そもそも、週に一回しか新刊の入荷しない書店などあり得るのでしょうか? 答えは言うまでもなく「NO」です。当然のことながら、ユーザーは週に一回しかお店に足を運ばなくなるからです。僕自身、「Reader Store」を訪問するのは金曜日だけです。様々なキャンペーンを張ってはいるようですが、残念ながら足を運ぶ動機にはなかなかなりません。足を運んでも、上掲の理由などから欲しい本に出会える確率が低いからです。

 厳しい言い方かもしれませんが、このままでは「Reader Store」の未来は暗いと感じています。そもそも「Reader Store」は、「SONY Reader」が売れなければ成立しないビジネスモデルとなっています。ストアを訪れるユーザーは「SONY Reader」の購入者がメインです。逆に言えば、「SONY Reader」を持っていない人には、ほとんど意味がないストアです。この点が、「コンテンツさえ売れれば端末にはこだわらない」というアマゾンのビジネスモデルとは明確に異なります。端末の販売台数がストアの訪問者数に直結しているという戦略は危うい。過去の「LIBRIe」の失敗からもそれは明らかです。しかもそのストアに魅力がないとなると、ユーザーは以前よりも簡単に、別の端末へと流れていってしまいます。ですが、現時点で見る限り、ソニーは再び同じ轍を踏みかけているような気がしてなりません。

――というわけで、長くなってしまったのでamazonについてはまたページを改めて書きたいと思います。キンドルストアも、使いにくいよね!(笑)