すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

三種の神器

「三種の神器」といえば、かってはテレビ、冷蔵庫、洗濯機で、「新・三種の神器」は車、クーラー、カラーテレビだった。それが今や誰もが持てるものとなって誰もが欲しがるものではなくなった。この6種類が私の育った家に登場したのは(三種の神器は鮮明な、そして新・三種の神器はやや不鮮明な記憶だが)ほぼ黄金の60年代であった。

本書のテーマは、そちらではなく本物の「三種の神器」だ。この有名なのに詳しいことは誰も知らない「三種の神器」を著者は推理している。神道学科卒業なのだからいわば専門家である。だが、だからといって、その情報は我々とそう違うものではない。いい文章とは思えない。「あるだろう」が「である」に繋がる。では読むに耐えないかというとすらすら読めてしまった。私自身が論理的とはとてもいえない方だから合っていたのか。「三種の神器」なるものの存在自体が「あるだろう」なのに「である」なのだということもよくわかった。

国家の基本でありまがらほぼ誰も見たことがないもの。日本という国家がそういうものだとしかいいようがない。そしてそこがいいのだというのが本書の主張なのだろう。すらすら読めたがなにが残ったのか。有益だったようにも思うしなにも残らなかったようにも思う。ちなみに本書は同じ著者による3冊の本がベースになっているらしい。その3冊を読んでくれ、読んだら、もっと理解できるぞ、と言っているように思える。だが、この本で著者の他の本は読む必要がなくなったようにも思える。本当は、どちらなのか、計4冊を読んだ人に聞いてみたい。