すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

小暮写眞館

けっこう古い本になってしまった。タイトルは写真館だし実際、舞台は、元写真館なのだが、なぜか映画館のような印象がある。というのは昔三本立という映画興行の形式があったがこの本はさらに豪華に四本立てのような構成なのだ。それぞれてテーマは違う。最初の作品は素直に写真館をめぐるミステリー。二作目は恋愛映画。日活作品といったところか。三作目はズバリ映画館を絡めた家庭劇、最後は鉄道の出てくる人情物。700pを超す長編なのだが読み終わった印象は四本立て七時間映画館にいた充実感であった。