すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

私説ミジンコ大全

変な本です。CDがついています。水棲生物たちに捧ぐ演奏だそうです。著者坂田明はジャズプレイヤーですがむしろ田中角栄のものまねで有名かもしれません。私は演奏を生で聴いたことがないはずです。山下洋輔トリオをピットインで聴いたときはの演奏はサックス中村誠一だったはずです。しかしこの本はジャズの本ではありません。間違いなく生物学に分類されるべき本です。例えばクマムシ、ハダカデバネズミの本のように。しかしミジンコはありきたりの生き物です。と思っていたらクマムシなみに不思議な生物らしいのです。例えば透明、心臓がわかるそうです。その心臓から出てくる血液が普通はやはり透明なのに栄養が不足するとヘモグロビンが作られ赤くなるそうです。単為生殖でこどもたちは母親のお腹で大きくなってから出産?されるそうです。ところがまれにオスができて卵で生み出されることもある。すると卵は底に沈んで何百年も孵化せずに過ごすこともあるという。環境によって体型が変化する。例えば頭が尖ったり。その頭にある目が一つ目(複眼だが)、遺伝子が人間より多い。こうやって書いていると凄いなあと思う。プロの科学者三人との対談もレベルが高い。坂田明は国立の広島大学水畜産学部出身なのだ。あとがきも感動的だったが坂田明を知らない人は感動しなかったかもしれない。大判カラー写真が豊富でCD1枚分の本書は安い。