すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

神は死んだ

短篇集とも連作集とも言えないが、まあ処女短篇集としておこう。いきなり最初の作品で神の死が宣言されてしまう。以降「神を失った世界に生きる人々の姿が描かれていく」連作と「訳者あとがき」にある。宗教小説なのか無神論小説なのか。アメリカ人らしい悩みである。「ポストモダン人類学軍」対「進化心理学軍」の戦闘という設定が面白かった。現代の空虚をこういう言い方で表現できるのもやはり流行の発信地アメリカならではだろう。しかしほぼ同時に読んだ「談志が死んだ」の方が傑作だと思う。落語の歴史は日本における口語文学史そのものでありアメリカ文学史に匹敵する。例えば「らくだ」「あたま山」「蒟蒻問答」「死神」を見よ。