すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

聖痕

筒井康隆に、かって「美藝公」という作品があった。当時は異色作だなあと思っていたが、「聖痕」を読んで思いだした。バロックな雰囲気が似ていたと記憶している。さて「あまりの美貌故に性器を切り取られた少年」の成長物語なのだが、エロチックな作品を想像すると見事に裏切られる。要するに性(セクシャル)が無いのだから当然だったのだが。そして意外にも読後感は「源氏物語」のそれだった。性を超越した結果は耽美だったのだ。