すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

眺望絶佳

中島京子作品は3冊目になる。今回は短編集といっていいだろう。ただ最初と最後にスカイツリーと東京タワーの往復書簡を置く構成で風俗連作といっていいのではと思う。3.11や9.11への言及もある。ちょっと川上弘美に似ていると思ったが川上には風俗は似合わない。しかし現代小説はやはり現代を描かないといけないだろう。前に読んだ「小さいおうち」が現代が舞台ではなかったので特にそう思う。風俗とメルヘンのバランスがいい。「小さい」がメルヘンとして傑作なら「眺望絶佳」はまさに2011年でしか書けない小説という意味で傑作だろう。