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ウナギ大回遊の謎

今年の土用の丑の日7月27日は、気温も高くウナギを食べたくなったが値段を見て敬遠するしかなかった。なぜ値上がりしたかといえば勿論、ウナギが減っているからである。昔はウナギはお客さんに出す食事だった。それが一年中、スーパーで安く買えるようになったのだから採れる量が減るのは当然だ。著者は天然ウナギをあきらめるべしというような主張を本書の最後に書いている。シラスウナギの養殖を維持するには川にいる親ウナギを保護するしかないのはその通りだろう。だがなんか変な気がする。子どもを育てて食べてしまうために親は保護するというのはおかしくないか。シラスウナギも保護しなければ親ウナギになれないはずだ。さて本書の内容はウナギの産卵場所発見の歴史である。元々熱帯の海を住処としたウナギがあるときから温帯の河川を遡上して暮らすようになった。しかし産卵場所は依然故郷の熱帯の海のままなのだ。ニホンウナギは日本列島から遠く数千キロも離れた太平洋のど真ん中で毎年、産卵していた。ついに世界で初めて、親ウナギの捕獲と天然卵の採取という金字塔を樹立するまでの記録である。