すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

サンダルで歩いたアフリカ大陸

てっきり「ルポ資源大陸アフリカ」の著者白戸圭一の本だと思って読んでいた。読み終えてもそう思っていてレヴューを書く段になって初めて読む著者だと知った。同じ毎日新聞のアフリカ特派員である。混同するのも無理ない。しかしなぜ本書で白戸圭一について言及していないのだろうか。私が気がつかなかっただけだろうか。せっかくの内容なのに残念な気になってしまった。まあ私が悪いのだが。
内容はサッカーW杯・南アフリカ大会、リビア内戦、南スーダンのスーダンからの分離独立、ジンバブエの与野党の対立等々アフリカの混迷を描いている。
総じて言えることは民族対立である。かっては国家間の対立が世界政治の問題だった。しかしグローバル化で今や国家間というより国家内の民族対立や国家を超えた民族や宗教上の対立が深刻な問題となっている。民族の違いが常に憎悪の対象だったわけでわない。異民族支配が必ず内戦になるわけではなかった。日本をはじめ異民族をむしろ文化の多様性として評価する志向もあったはずだ。しかししばしば政治が民族対立を助長する。かっては内国問題の不満のはけ口は外国であった。だがナチズムに代表されるように民族対立をあおって支持を得ようという勢力がありしばしばそれに乗る層がいるのだ。
またアラブの春でも話題となったが長期政権の弊害がある。権力維持には腐敗が伴う。最初は3選禁止条項があっても独裁者はそれを廃止してしまう。独裁者にしろ官僚国家にしろ課題は停滞だろう。
話は変わるが熱帯地方は小国が多い。インドやブラジルが例外だ。この両国の未来が希望だ。