すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

東京プリズン

またお気に入りの女流作家が増えた。篠田節子、津島佑子に続いて。皆、一人の人間と世界を同時に描ける才能がある。男性作家だと世界か個人かどちらかしか描けていない気がする。高校生がアメリカ留学で味わった違和感の話なのだがそれが戦後史に無理なく繋がっている。天皇に戦争責任はあるかないかを巡るディベートという無茶とも思えるラストへの流れは凄い。昨年刊行の作品だが話題になったとも聞かない。日本の読者人は何を読んでいるのだろう。と思って調べたら毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞、紫式部文学賞という三冠受賞作でした。やはり評価されていたんだ。