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日本人に「宗教」は要らない

タイトルの意味は一神教から見れば日本人に欠けているのは宗教だが多神教徒である日本人には一神教は不要ということであろう。日本人はちゃんと生活や考え方が宗教的だというのだ。おそらく著者の本は「迷える者の禅修行」以来だと思う。前回は新潮選書でデビュー作だったのではないか。それに比べ今回のベスト新書は本としては散漫な出来だと思う。だが新書の良さは短時間で読み切れるところでその点では不満はない。案外、著者の言う禅の思想には合っているかもしれない。どうやら ドイツ人住職が教える禅というのは日本人のイメージからする程、難しいものではなさそうだ。むしろ真宗に親近感を持っているようで南無阿弥陀仏の代わりに禅的生活つまり日常生活即修行のような印象である。とは言え俗人にはなかなか難しい。料理することも修行と言われても還暦過ぎの人間には簡単な料理すら作る気がおきない。私の生活で今、修行と呼べそうなのは仕事やメタボ対策のウォーキング。いや案外家族との暮らしそのものが修行のように思える。勿論、修行の結果は悟りではなく(その点は済んでいる)成仏であろう。