すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

日本を再発明する

優れた本だ。こういう本がよく読まれているというのは日本の読書人のレベルの高さである。もっとも日本論は皆、よく売れるのかもしれない。実は褒めたのは日本論というより国家論民族論というより高次の内容だと思ったからなのだが。そういう意味でタイトルは正しい。よくある再発見ではなく再発明で正しいのだ。しかしわかりやすい言葉ではない。英語圏の読者にはわかりやすいのだろうか。
では日本論としてはどうか。日本人でもこれだけ日本関係の図書を読んでいる人はめったにいない(姓にスズキが含まれるように著者は日本人と結婚したイギリス女性)、まあ学者としては常識の範囲かも知れないが。
アイヌ、沖縄そしていかにも日本らしい小紋?の柄の表紙でわかるようにステレオタイプの日本論でもない、単一民族ではない日本、そして日本における女性への視座を著者は持っている。
「文化、民族、人種など社会研究の基本概念を近現代日本に適用しながら批判的に再検討。自明視された均質な日本像を覆し、複数の伝統が時間と空間の中で織り直され境界線を越えていく姿を展望する。日本研究の基本書ついに邦訳!」だそうである。