すべての好奇心をレビューする――「ホンスミ!」

日本ロボット創世紀 1920~1938

今年の夏に「日本ロボット戦争記」という本が出版された。しかしわが町の図書館にはこの本が所蔵されておらず代わりに同じ著者の93年に出版された「日本ロボット創世記」があったので読んでみたのである。実は「戦争記」は「創世記」の続編でカバーしているのは「創世記」が1920から38年の約20年間であり「戦争記」は39から45年の約15年間という短さなのである。この2冊の刊行時期は14年あいている。なぜこれほど時間が掛かったかは「創世記」を読めばわかる。実に丁寧な仕事なのだ。著者は編集者である。いわば趣味の成果が本書なのだがそこはプロの編集者。徹底した調査と評価がなされている。図版も多い。敬服すべき仕事である。文学(そもそもロボットはチャペックの劇作品に登場したのだから当然)、映画、絵画、漫画、玩具、雑誌・新聞記事から広告までおよそロボットおよび関連するもの全てを調査している。そして科学的意味、社会的意味、思想的意味の領域にまで想いをめぐらせている。おたくもここまで来ればもはや見事である。ロボットは世紀の変わり目にブームだった。しかしこれが初めてのことではない。悪役や否定的意味合いで語られたロボット(自動が付く例えば販売機から操縦まで全てロボットだった)であるが今から思うとその寓意は恐ろしいほど現代を予言していた。