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訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語 (光文社新書 352)

また漢字の話しである。いささか飽きてきた。あまりに細かい話と思えた。しかし私が仕事上、漢字の読みで苦労しているせいもあるかと思い直した。例えば御という字があり古い本なぞで天皇に関する言葉に皆、この字を付けている。「お」「おん」「み」「ぎょ」「ご」のいずれで読めばいいのか。勿論、前の2つが訓読みなので続く文字の読みと合わせればいいまではわかる。御息所とあれば「みやすどころ」である、ところが御休所には「おやすみどころ」と「ごきゅうしょ」のルビがあるらしい。御名御璽は「ぎょめいぎょじ」だが御身は「おんみ」だろう。また数字やアルファベットも困り者で最近はこれらは読まずかなと一緒に扱うようになってきている。しかし1人の読みは「ひとり」だろうから3人のように「3にん」とはできないと新たな問題が出てくる。ネット検索は通常漢字だから読みは気にせずに済むがカーナビの検索等いまだかな検索は健在なのだ。漢字検索は「子ども」「子供」「こども」「コドモ」等、表記により検索結果が変わってくるという問題もあり私らの世界ではやはり読みは大事なのだ。なお本書は世界の訓読みといって日本語の訓読みのように他国の文字を自国の読みかたをする例を紹介している。考えてみればアメリカは世界一いろいろな姓のある国(移民国家だから)だそうだが出身国によりおなじ綴りでも読み方は異なるから日本人の名前と同じともいえる。幸子、良子、聖子(清子も)と文字としては難しくはないのにどう読めばいいのかわからないで電話して困ったことはないだろうか。ちなみに私の息子の場合、まず正しく読んでもらえたことはない。書くのに困らないよう画数の少ない簡単な字にせっかくしたのに・・・。