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磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ

面白い本だ。91年に新宿に出来た都庁の設計コンペの経緯を書いた本なのだがこんなテーマで一般向けの本が書けると思った著者はエライ。40歳前の著者は大学の建築科卒の大宅壮一賞受賞作家で文藝春秋という大出版社から刊行された本書は世界的な建築家磯崎新の評伝かつ日本の近代建築の歴史をもテーマとしている。悪役は丹下健三、磯崎新の師であり、東京マラソンのスタート地点として有名な都庁の設計者であり旧都庁やこの時期話題に上る広島の平和記念公園や東京オリンピックの会場である代々木国立屋内総合競技場の設計者であり幻の都庁となった磯崎案そっくりのお台場フジテレビが最後の作品である。面白くないわけはないのだった。