文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上) 井塚章文の本棚

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)

ジャレド・ダイアモンドのロングセラー「銃・病原菌・鉄」に続く大著。ちょうど刊行1年後に読み終えた。前作があまりに刺激的だったので続編を想定したらだいぶ違う印象を受けた。なにやら経営書みたいだったのだ。〈失敗の法則〉というような。 環境問題が文明を滅亡させるというのが主題だろう。事例は時代や地域、大小…
命の番人―難病の弟を救うため最先端医療に挑んだ男 井塚章文の本棚

命の番人―難病の弟を救うため最先端医療に挑んだ男

ひとことで表すのは難しい本である。そもそもALS(筋萎縮性側索硬化症)、あのホーキングが罹った難病がテーマなのだ。その上、患者の兄ジェイミーが弟を助けるため遺伝子治療等の開発に乗り出すという。これで成功すれば「アンビリーバボー」好みの話題なのだが。さらに著者は有名な科学ジャーナリストなのだがこの本の…
ビッグバンの父の真実 井塚章文の本棚

ビッグバンの父の真実

約束どおり「ビッグバンの父の真実」を読んだ。地味な本である。不思議な科学者ジョルジュ・ルメートルのことは読み終わったあとも不思議なままである。でも科学者は、特に大科学者は常人とは違うのだろう。ルメートルはたまたま司祭だったということである。この人、業績も凡人にはよくわからない。この本を読んで少しはわ…
エッシャーが僕らの夢だった 井塚章文の本棚

エッシャーが僕らの夢だった

「エッシャーに魅せられた男たち」と改題されて光文社から知恵の森文庫で先月刊行され朝日の書評に紹介された。こちらは10年前の本だが今「スーパーエッシャー展」が開かれているのでの文庫化だろう。面白かった。通常のノンフィクションと違う。まずエッシャーの評伝ではないこと。エッシャーのコレクションを買った日本…
木曜日を左に曲がる 井塚章文の本棚

木曜日を左に曲がる

「階段を駆け上がる」の刊行が昨年の7月30日そしてこの本は今年の同じ日だった。それがどうしたか、実は表題作が「ひょっとしたら、昨年の今日」初めて出会った二人が電車に乗り合わせたところから始まる話なのだ。最後に表題作を置いた短篇集の7作品は登場人物の名前は違うがよく似た女と男が登場する。連作といってい…